本を読んでる自分が好き

私の好きな本の紹介

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子盗り 海月ルイ

読んでほしい度 ☆☆☆  読みやすさ ☆☆☆☆

題名どおり子供を盗む話です。

営利目的の誘拐ではなく、ただ子供が必要だから盗む。

今でも田舎の方ではそうなのでしょうか、『嫁して三年、子無きは去れ』 

嫁に来て三年たっても子ができぬ女は実家に帰れということです。

親類縁者の多い地域で農業を営む榊原家の長男の陽介ところへ嫁に来て13年。

陽介と美津子は子宝に恵まれぬまま。

そのうち本家に跡取りがないままではと、分家から養子の話までもが持ち上がる。

追い込まれた美津子は、「妊娠した」と嘘をつく。

月日が経つにつれ膨らむ美津子の腹がバスタオルであることに気づいた陽介に詰め寄られ、洋子は産院に子供を盗みに行く計画を考え夫婦で実行してしまうが。

主人公の気持ちに同情してしまうこともあるが、それでもほかに方法はあるでしょうに、浅はかな・・・と前半が終わり、ここから話が複雑に。

最後は、とても悲しい気持ちになります。